最終更新日:2026.06.17
副鼻腔炎(蓄膿症)の症状・原因・治療法を専門医が解説|大阪市西区 みなみ堀江クリニック

副鼻腔炎(蓄膿症)とは|風邪に似た症状が長引く病気
副鼻腔炎(蓄膿症)は、鼻づまり・鼻水・後鼻漏(のどに流れる鼻水)・咳・痰・頭痛・顔面の痛みなど、風邪とよく似た症状が続く病気です。発熱を伴うこともあり、「風邪が治らない」と感じて受診される方が多く見られます。本記事では、副鼻腔炎の症状・原因・治療法を専門医がわかりやすく解説し、早期受診のポイントをお伝えします。
副鼻腔炎の主な症状(鼻水・鼻づまり・後鼻漏・咳・頭痛など)
副鼻腔炎の症状は多岐にわたり、風邪と区別がつきにくいのが特徴です。
代表的なのは「鼻水」「鼻づまり」「後鼻漏(のどに鼻水が落ちる)」「咳」「痰」「頭痛」「においがしない(嗅覚障害)」などです。
特に後鼻漏は、鼻水がのどに流れ込むことで咳や痰を引き起こし、「風邪が長引いている」と誤解されることがよくあります。
また、顔の重だるさや頬の痛み、目の奥の痛みを訴える方も多く、これらは副鼻腔に炎症が広がっているサインです。発熱を伴うケースもあり、急性副鼻腔炎では38℃以上の高熱が出ることもあります。症状が1週間以上続く場合や、風邪薬で改善しない場合は副鼻腔炎を疑う必要があります。
特に咳が長引く場合、後鼻漏が原因となっていることが多く、適切な治療で改善が期待できます。
風邪との違い|「治らない鼻症状」が続く場合は副鼻腔炎の可能性
風邪と副鼻腔炎は症状が似ているため、患者さん自身が区別するのは難しいことが多いです。風邪は通常3〜7日で改善しますが、副鼻腔炎は炎症が副鼻腔内に残るため、鼻水・鼻づまり・咳・痰・頭痛などが2週間以上続くことがあります。
また、風邪では透明な鼻水が多いのに対し、副鼻腔炎では黄色〜緑色の粘り気のある鼻水が出ることが特徴です。
後鼻漏による咳が続く場合も、副鼻腔炎を疑うポイントになります。また、副鼻腔炎になりやすい方は、喘息や咳喘息などの呼吸器疾患・気道疾患を合併することも多いです。
風邪薬を飲んでも改善しない、咳・痰が続く、においがしない、顔の痛みがある、頭痛が強いといった症状がある場合は、早めに医療機関での診察が必要です。
特に慢性化すると治療期間が長くなるため、早期の診断と治療が重要です。
副鼻腔炎の種類|急性・慢性・好酸球性副鼻腔炎
副鼻腔炎には「急性副鼻腔炎」「慢性副鼻腔炎」「好酸球性副鼻腔炎」など複数のタイプがあり、治療法や経過が異なります。ここではそれぞれの特徴と注意点を解説します。
急性副鼻腔炎|風邪や細菌感染が原因で起こる
急性副鼻腔炎は、風邪などのウイルス感染や花粉、黄砂、PM2.5、ハウスダストなどのアレルゲンをきっかけに副鼻腔に炎症が広がることで発症します。鼻水・鼻づまり・咳・痰・頭痛・発熱などの症状が急に現れ、黄色〜緑色の鼻水が増えるのが特徴です。
発熱や咳・痰などの症状が強い場合は抗菌薬が必要になることがあります。
急性副鼻腔炎を放置すると慢性化するリスクがあり、症状が長引く場合は早めの治療が重要です。特に高熱が続く、咳・痰がひどい、顔の痛みが強い、頭痛が悪化するなどの症状がある場合は、医療機関での診察が必要です。喘息や咳喘息、COPD・肺気腫などの呼吸器疾患をお持ちの方は、それらが悪化する可能性が高く、速やかな治療介入が必要です。
慢性副鼻腔炎・好酸球性副鼻腔炎|治りにくく再発しやすいタイプ
慢性副鼻腔炎は、12週間以上症状が続く状態を指し、粘り気のある鼻水・後鼻漏・咳・嗅覚障害などが長期間続きます。
また、好酸球性副鼻腔炎は、鼻茸(鼻ポリープ)や嗅覚障害を特徴とする難治性の慢性副鼻腔炎です。特に成人発症の喘息を合併することが多く、「鼻づまりが続く」「匂いが分からない」「咳や息苦しさが続く」といった症状がみられます。好酸球による強い炎症が鼻と気管支の両方に起こるため、喘息のコントロールにも大きく影響します。通常の副鼻腔炎と比べて再発しやすいものの、適切な治療により症状や生活の質の改善が期待できます。長引く鼻づまりや嗅覚低下、喘息症状でお悩みの方は、早めに専門医へご相談ください。
当院では必要に応じて高度医療機関と連携し、CT検査や内視鏡検査が必要な場合は速やかに紹介します。また、慢性副鼻腔炎は喘息や咳喘息を合併することが多く、呼吸器症状が長引く場合は総合的な診療が重要です。
当院は呼吸器内科を専門としており、副鼻腔炎と呼吸器疾患を一体的に診療できる点が大きな強みです。
副鼻腔炎の原因|細菌・ウイルス・アレルギー・体質
副鼻腔炎は単なる風邪の延長ではなく、複数の要因が重なって発症します。
細菌やウイルス感染だけでなく、アレルギー性鼻炎や体質、環境要因が関係することもあります。ここでは副鼻腔炎の主な原因を詳しく解説します。
細菌・ウイルス感染による炎症
副鼻腔炎の最も一般的な原因は、風邪などのウイルス感染をきっかけに副鼻腔の粘膜が腫れ、膿がたまることです。通常、風邪は数日で改善しますが、粘膜の腫れが強いと副鼻腔の換気が悪くなり、細菌が増殖しやすい環境が生まれます。
これにより、黄色〜緑色の粘り気のある鼻水、強い鼻づまり、頭痛、発熱、咳・痰などの症状が現れます。特に急性副鼻腔炎では、細菌感染が加わることで症状が悪化し、抗菌薬が必要になるケースもあります。
また、ウイルス感染後に免疫力が低下していると、炎症が長引き慢性化することもあります。風邪が治ったと思っても咳・痰や後鼻漏が続く場合、副鼻腔炎が隠れている可能性があるため注意が必要です。
アレルギー性鼻炎・体質・環境要因
アレルギー性鼻炎は副鼻腔炎の大きな発症リスク因子です。アレルギーによって鼻粘膜が慢性的に腫れると、副鼻腔の換気が悪くなり、炎症が起こりやすくなります。
特に花粉症の季節やハウスダストに反応しやすい方は、副鼻腔炎を繰り返す傾向があります。また、鼻中隔湾曲症(鼻の中の仕切りが曲がっている状態)や、もともと副鼻腔が狭い体質の方も発症しやすいとされています。
さらに、乾燥した環境、喫煙、睡眠不足、ストレスなども粘膜の防御機能を低下させ、副鼻腔炎の原因となります。
慢性的に鼻づまりが続く方や、アレルギー症状が強い方は、副鼻腔炎を発症しやすいため、早めの治療と生活環境の見直しが重要です。
副鼻腔炎の治療|薬物療法・手術
副鼻腔炎の治療は、症状の程度や原因によって異なります。急性の場合は薬物療法が中心ですが、慢性副鼻腔炎や好酸球性副鼻腔炎では専門的な治療が必要になることもあります。ここでは代表的な治療法を解説します。
薬物治療(抗菌薬・ステロイド点鼻薬など)
急性副鼻腔炎では、細菌感染が疑われる場合に抗菌薬を使用します。特に黄色〜緑色の鼻水が多い、高熱が続く、顔の痛みが強いといった症状がある場合は抗菌薬が有効です。
また、ステロイド点鼻薬は粘膜の腫れを抑え、副鼻腔の換気を改善するため、急性・慢性どちらにも使用されます。
後鼻漏や咳が続く場合には、去痰薬や抗アレルギー薬を併用することもあります。
薬物治療は症状の改善に効果的ですが、自己判断で中断すると再発しやすいため、医師の指示に従って継続して頂くことが重要です。
慢性・好酸球性副鼻腔炎の治療と専門医連携
慢性副鼻腔炎や好酸球性副鼻腔炎では、一般的な薬物治療だけでは改善が難しいことがあります。
特に好酸球性副鼻腔炎は難治性であり、鼻茸(ポリープ)ができやすく、再発しやすいのが特徴です。この場合、ステロイド内服や手術療法、生物学的製剤(デュピクセントやテゼスパイアなど)が必要になることがあります。
CT検査や内視鏡検査で副鼻腔の状態を詳しく評価し、必要に応じて手術(内視鏡下副鼻腔手術)を検討します。当院では、好酸球性副鼻腔炎が疑われる場合や重症例では、速やかに高度医療機関と連携し、適切な検査・治療が受けられる体制を整えています。
さらに、喘息や咳喘息、COPD・肺気腫などを合併する患者さんには、呼吸器内科として一貫した診療を提供できる点が当院の大きな強みです。
副鼻腔炎が疑われるときの受診の目安
副鼻腔炎は風邪と似ているため、受診のタイミングを迷う方が多くいます。ここでは、医療機関を受診すべき症状や、重症化のサインについて解説します。
早めに受診すべき症状
副鼻腔炎は早期に治療を開始することで、慢性化を防ぎ、症状の改善も早くなります。特に「風邪が1週間以上治らない」「咳・痰が悪化する」「黄色〜緑色の鼻水が続く」「後鼻漏で咳が止まらない」「頭痛や顔の痛みが強い」「においがしない」といった症状がある場合は、早めの受診が必要です。
また、発熱が続く場合や、子どもがぐったりしている場合も注意が必要です。慢性副鼻腔炎は治療期間が長くなるため、症状が長引くほど治りにくくなります。
特にアレルギー性鼻炎がある方や、喘息・咳喘息を合併している方は、副鼻腔炎を繰り返しやすいため、早めの診察が重要です。
入院が必要なケースと高度医療機関への紹介
副鼻腔炎は多くの場合外来治療で改善しますが、まれに重症化し入院が必要になることがあります。特に「目の周囲が腫れる」「視力が低下する」「激しい頭痛」「意識がもうろうとする」といった症状は、副鼻腔炎が眼窩や脳に広がる危険なサインで、緊急の対応が必要です。
また、好酸球性副鼻腔炎や慢性副鼻腔炎でも鼻茸が多発している場合は手術が必要になることがあります。当院では、重症例や高度な検査が必要な場合には、速やかに高度医療機関へ紹介し、適切な治療が受けられるよう連携体制を整えています。
当院での副鼻腔炎診療・治療について
大阪市西区のみなみ堀江クリニックでは、副鼻腔炎の診断から治療、再発予防まで一貫した診療を行っています。急性・慢性・好酸球性副鼻腔炎まで幅広く対応し、呼吸器内科としての専門性を活かしながら、咳や息苦しさなどの呼吸器症状も同時に評価します。
急性副鼻腔炎の場合は抗菌薬やステロイド点鼻薬、去痰薬、抗生物質などを用いて症状の改善を図ります。
慢性副鼻腔炎では、内服薬だけではコントロールが不十分の場合は、手術可能な高度医療機関と速やかに連携致します。
「治らない鼻症状」が続く場合は、大阪市西区 みなみ堀江クリニックへご相談下さい。