最終更新日:2026.08.10
【夏の発熱】コロナ・インフルだけじゃない?大人がかかる「夏風邪」の症状と特徴

「急に高熱が出て、身体がだるい...」
「夏なのに風邪?新型コロナウイルスやインフルエンザではないの?」
このような夏の発熱や体調不良で不安を感じる方は少なくありません。
実は、夏に発熱する原因は新型コロナウイルス感染症やインフルエンザだけではありません。大人の夏風邪は、エンテロウイルスやアデノウイルスなど夏に流行するウイルスによって起こることが多く、38℃以上の高熱、のどの痛み、咳、だるさ、頭痛、下痢など、さまざまな症状を引き起こします。
さらに、夏はエアコンによる冷え、室内外の寒暖差、睡眠不足、脱水、夏バテなどによって自律神経が乱れ、免疫力が低下しやすい季節です。そのため、大人であっても夏風邪にかかりやすくなります。
「ただの夏バテだろう」「数日休めば治るだろう」と自己判断してしまうのは危険です。
背景に肺炎、腎盂腎炎、副鼻腔炎、扁桃炎などの重症化しやすい感染症や、呼吸器疾患(咳喘息、気管支喘息、COPD/肺気腫など)が隠れていて、症状が長引いてしまうケースもあります。そのため、発熱が続く場合や症状が強い場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
この記事では、呼吸器専門医の立場から以下のポイントについてわかりやすく解説します。
- 大人が夏風邪で発熱する主な原因
- 代表的な夏風邪の種類と症状の特徴
- 新型コロナウイルスやインフルエンザとの違い
- 医療機関(発熱外来)を受診すべきタイミング
- 自宅での対処法と予防方法
大阪市(西区・南堀江周辺)で発熱や強い倦怠感、のどの痛み、咳などの症状でお困りの方は、みなみ堀江クリニックの発熱外来へお気軽にご相談ください。
当院では徹底した感染対策のもと、呼吸器専門医による適切な診察を行っています。
なぜ夏に発熱する?大人が「夏風邪」にかかる理由
「夏なのに熱が出た」「エアコンをつけているだけなのに風邪を引いた」
──このような症状で受診される方は少なくありません。
一般的に「夏風邪」と呼ばれる病気は、夏に流行しやすいウイルス感染症の総称です。
冬の風邪は、ライノウイルスや季節性インフルエンザウィルス、新型コロナウイルスなど、低温・乾燥した環境で感染しやすいウイルスが主な原因です。
一方、夏風邪はエンテロウイルス(コクサッキーウイルス、エコーウイルスなど)やアデノウイルスなど、高温多湿の環境でも強い感染力を保ちやすいウイルスによって起こるため、流行するウイルスの種類が異なります。
「夏は暖かく湿度も高いのに、なぜ風邪を引くのだろう?」と疑問に思われる方も多いでしょう。
実は、夏特有のウイルスの性質に加え、現代の生活環境によって私たちの免疫力が低下しやすいことが大きく関係しています。
夏に発熱しやすくなる主な原因
夏に風邪をひきやすくなる背景には、次のような要因があります。
- 夏に流行するウイルスへの感染(エンテロウイルス・アデノウイルスなど)
- エアコンの冷えによる体温調節機能や粘膜の防御機能の低下
- 室内外の大きな温度差による自律神経の乱れ (冷房病/クーラー病)
- 寝苦しさによる睡眠不足で免疫力が低下する
- 発汗や脱水による体調不良
- 夏バテや食欲低下による栄養不足
- 旅行やレジャー、人との接触機会の増加による感染リスクの上昇
このように、夏は決して「風邪をひきにくい季節」ではありません。
むしろ、免疫力が低下しやすい環境と、夏に流行するウイルスが重なることで、大人でも発熱や喉の痛み、咳などの症状が現れやすくなります。
特に、「38℃以上の発熱が続く」「強い喉の痛みや咳、息苦しさがある」「水分が十分に摂れない」といった場合は、夏風邪以外の感染症や肺炎などが隠れていることもあるため、早めの医療機関受診をおすすめします。
大人が夏風邪にかかりやすくなる5つの原因
① エアコンによる室内外の寒暖差で免疫力が低下
真夏の猛暑が続く屋外と、エアコンが効いた室内を何度も行き来すると、体温調節を担う自律神経に負担がかかります。
このような状態は「冷房病(クーラー病)」とも呼ばれ、体が冷えやすくなることで疲労が蓄積し、免疫機能が低下しやすくなります。その結果、エンテロウイルスやアデノウイルスなどの夏風邪ウイルスに感染しやすくなり、発熱や喉の痛み、咳などの症状を引き起こすことがあります。
② 熱帯夜による睡眠不足と冷たい飲食物の摂り過ぎ
夏は寝苦しい夜(熱帯夜)による睡眠不足が続きやすく、十分な休息が取れないことで免疫力が低下しやすくなります。
また、冷たい飲み物やアイスクリームを過剰に摂取すると胃腸が冷えて負担がかかり、食欲低下や夏バテにつながります。栄養状態や体力が低下すると、ウイルスへの抵抗力も弱まり、大人でも夏風邪を発症しやすくなります。
③ 換気不足による家庭・職場での感染拡大
暑い季節はエアコンを使用する時間が長くなり、窓を閉め切ったまま過ごすことが増えます。
換気が不十分な密閉空間では、咳や会話によって飛散したウイルス(飛沫・エアロゾル)が室内に滞留し続けます。そのため、家庭や職場、学校、保育園など人が集まる場所で夏風邪が一気に広がりやすくなります。
定期的に換気を行うことは、夏風邪だけでなく新型コロナウイルスなどの感染対策としても重要です。
④ 夏風邪ウイルスはアルコール消毒が効きにくいことがある
夏風邪の代表的な原因であるエンテロウイルス(手足口病・ヘルパンギーナなど)は、アルコール消毒に対する抵抗性が高い「ノンエンベロープウイルス」に分類されます。
そのため、アルコールによる手指消毒だけでは十分な感染対策にならない場合があります。
夏風邪の基本予防法は、石鹸と流水による30秒程度の丁寧な手洗いです。
特に、帰宅時、食事前、トイレの後にはしっかり手を洗う習慣をつけましょう。
⑤ 子どもから家庭内・職場へ感染が広がる
「夏風邪は子どもの病気」と思われがちですが、大人も感染する病気です。
保育園や幼稚園、学校で流行したウイルスをお子さんが家庭へ持ち帰り、保護者へ感染するケースは少なくありません。
大人が感染した場合、39℃前後の高熱や強い喉の痛み、長引く咳、強い倦怠感など、子どもよりも症状が強く出ることもあります。また、職場での二次感染を防ぐためにも、発熱や体調不良がある場合は無理をせず早めに受診し、自宅で十分に療養することが大切です。
コロナ・インフルエンザだけではない!大人も注意したい代表的な夏風邪3選
「夏に高熱が出たから新型コロナウイルスやインフルエンザを疑う」方は多いですが、夏に流行するウイルス感染症(夏風邪)が原因となることも少なくありません。
特に大人の感染は、子どもからの家庭内感染が多く、高熱や強い喉の痛み、長引く咳、倦怠感など、症状が重くなりやすいのが特徴です。
ここでは、大人が知っておきたい代表的な夏風邪3つをご紹介します。
① 手足口病(てあしくちびょう)
【原因】
コクサッキーウイルスやエンテロウイルスによる感染症です。
【主な症状】
- 手のひら・足の裏・口の中に小さな水疱(発疹)ができる
- 発熱
- のどの痛み
- 食事や水分摂取時の痛み
【大人の特徴・注意点】
手足口病は子どもの病気というイメージがありますが、保育園や幼稚園に通うお子さんから家庭内感染するケースが多く見られます。
大人の場合、
- 足の裏の痛みで歩行が困難になる
- 口内炎が強く食事や水分が摂れない
- 高熱や強い全身倦怠感を伴う
など、子ども以上に重症化することがあります。
また、回復後数週間した後に、爪が一時的に剥がれる(爪甲脱落症)といった症状が出る場合もあります。
② ヘルパンギーナ
【原因】
主にコクサッキーウイルスによる感染症です。
【主な症状】
- 38〜40℃の突然の高熱
- のどの奥にできる水疱
- 強いのどの痛み
- 食欲低下
【大人の特徴・注意点】
ヘルパンギーナは「喉の痛みが非常に強い夏風邪」として知られています。
大人の場合、
- 唾液を飲み込むだけでも激痛
- 食事や水分摂取が困難
- 高熱が数日続く
- 脱水症状を起こしやすい
など、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
水分が十分に摂れない場合や高熱が続く場合には、早めの受診が大切です。
③ 咽頭結膜熱(プール熱)
【原因】
アデノウイルスによる感染症です。
【主な症状】
- 38〜39℃前後の発熱
- 強いのどの痛み
- 目の充血
- 目やに
- 涙が多く出る
- まぶしさ(羞明)
【大人の特徴・注意点】
咽頭結膜熱は、「プール熱」とも呼ばれていますが、プールに限らずタオルやドアノブなどを介した接触感染によって家庭内や職場でも広がることがあります。
大人の場合は、のどの痛みに加えて、
- 強い結膜炎
- 大量の目やに
- 目が開けにくい
- 光をまぶしく感じる
といった目の症状が強く現れることがあり、仕事や車の運転に大きな支障をきたす場合もあります。
大人の夏風邪は早めの受診が大切です
夏風邪は自然に改善することもありますが、39℃前後の高熱が続く、強いのどの痛みで水分が摂れない、息苦しさがある、症状が長引く場合は、肺炎や扁桃炎(扁桃周囲膿瘍への移行リスクも)、新型コロナウイルス感染症など感染症や、他の病気(咳喘息、気管支喘息、COPD/肺気腫などの呼吸器疾患)が隠れている可能性もあります。
特に大人では重症化したり回復まで時間がかかったりすることもあるため、自己判断せず、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
【呼吸器専門医の視点】初期症状だけで自己判断するのは危険です
ここまでご紹介した手足口病・ヘルパンギーナ・咽頭結膜熱(プール熱)などの夏風邪は、発熱や喉の痛み、倦怠感といった初期症状だけでは、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザと見分けることが難しい場合があります。
「ただの夏バテだろう」「市販の風邪薬を飲めば治るはず」と自己判断して放置してしまうと、適切な治療が遅れるだけでなく、家庭や職場、学校などで感染を広げてしまう可能性もあります。
「いつもと違う発熱や喉の痛みがある」「症状が強い、または長引く」と感じた場合は、自己判断せず、早めに発熱外来を受診することをおすすめします。
これって夏風邪?発熱外来を受診するタイミング
「熱はあるけれど、受診するほどではないかもしれない......」
「市販薬を飲んで、もう少し様子を見ようかな」
このように受診のタイミングに迷われる方は少なくありません。
しかし夏は、夏風邪・新型コロナウイルス・インフルエンザ・肺炎・腎盂腎炎など、発熱を引き起こす病気が複数あり、症状だけで原因を見分けることは困難です。
次のような症状や状況に当てはまる場合は、無理をせず、早めに発熱外来を受診しましょう。
発熱外来の受診を検討すべき5つの目安
① 37.5℃以上の発熱、または高熱が2~3日以上続く
37.5℃以上の発熱や高熱が続く場合は、夏風邪だけでなく、新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症が疑われます。
また、一度解熱した後に再び発熱する場合は、肺炎や腎盂腎炎などの重篤な疾患に移行している可能性があるため、迅速な受診が必要です。
② 喉の痛みが強く、水分や食事が十分に摂れない
ヘルパンギーナや手足口病による喉の強い痛みや口の中の水疱によって、水分補給が困難になると、脱水症状を起こす危険があります。
症状の重さによっては入院加療が必要になる場合もあるため、大阪市西区のみなみ堀江クリニックでは、患者さまの状態に応じて高次医療機関(総合病院)と連携して対応いたします。
③ 強い倦怠感や頭痛、関節痛がある
「身体が重くて起き上がれない」「頭痛や関節痛で日常生活が送れない」といった症状がある場合は、単なる疲労ではなく、感染症による全身症状の可能性があります。
症状が強い場合や悪化している場合は、医療機関での診察をおすすめします。
④ 市販の解熱鎮痛薬を服用しても改善しない
市販の解熱鎮痛薬は発熱や痛みを一時的に和らげる効果がありますが、原因となる感染症を治療することはできません。
服用しても熱が下がらない、効果が切れるとすぐに高熱が再発する、症状が改善しないといった場合は、早めの受診が必要です。
⑤ 家族や職場、学校などで感染症が流行している
周囲で、新型コロナウイルスやインフルエンザ、手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱(プール熱)などが流行している場合は、同じ感染症にかかっている可能性があります。
適切な検査・診断を受けることは、ご自身の早期回復だけでなく、周りへの二次感染を防ぐためにも重要です。
夏の発熱は「熱中症」との見分けや併発にも注意
夏の発熱で特に注意したいのが、熱中症との見分けや熱中症を併発する可能性です。
夏風邪や新型コロナウイルス感染症などによる発熱で体温が上昇している状態で、冷房を使用しない環境や水分・塩分不足が重なると、体温調節機能が破綻して熱中症を併発するリスクが高まります。
一方で、「熱っぽいのは熱中症のせいだろう」と思い込んでいたら、実際には夏風邪や新型コロナウイルスなどの感染症だったというケースも非常に多く見られます。
発熱だけでは熱中症と感染症を見分けることは難しいため、適切な診察や検査が重要です。
発熱に加えて、強い倦怠感、喉の痛み、咳、頭痛、吐き気、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、自己判断せず、早めに発熱外来を受診することをおすすめします。
大阪市西区で夏風邪症状にお悩みなら、みなみ堀江クリニックの発熱外来へご相談ください。
「熱があって外に出るのがつらい...」
「自分が原因で他の患者さんに感染させてしまわないか心配」
発熱している時は、体調のつらさに加えて通院すること自体に不安を感じる方も多いかと思います。
大阪市西区のみなみ堀江クリニックの発熱外来では、体調がすぐれない患者様が少しでも安心して診察を受けられるよう、安全で快適な環境づくりに努めています。
当院の発熱外来3つの特徴
感染対策の徹底(専用の待合・診察エリア)
一般の患者様と動線を分けた診察体制をとっています。
他の患者様との接触を極力減らす仕組みを整えていますので、感染対策が心配な方も安心してご来院ください。
迅速な検査とスムーズな処方
新型コロナウイルスやインフルエンザなどの抗原検査をはじめ、胸部レントゲンや血液検査、心電図など、患者様の症状に合わせた適切な検査・診察を行います。
つらい症状を少しでも早く和らげるよう、スムーズな処方を心掛けています。
WEBやLINEによる事前予約制
大阪市西区のみなみ堀江クリニックでは、院内での待ち時間をできる限り短縮し、診察までのお身体への負担を減らすため、事前予約をお願いしております。
「つらい体で何時間も待たされる」といった不安を和らげ、スムーズにご案内いたします。
発熱外来に関するよくあるご質問
Q1. 発熱してからどれくらい経ってから受診するのが良いですか?
発熱直後(数時間以内)だと検査で正しい結果が出ない場合がありますが、体調がつらい場合は無理せずすぐにご相談ください。
抗原検査などは、ウイルスがある程度増えていないと「陰性」と出ることがあるため、発熱から半日~24時間程度経過してからの検査がより確実とされています。
ただし、高熱で水分の摂取が難しい場合や、強いだるさがある場合は、検査のタイミングにかかわらず、早めに受診を検討してください。
Q2. 受診前に市販の解熱剤を飲んでも検査に影響はありませんか?
検査結果には影響ありませんので、つらいときは無理せず市販薬をご服用ください。
解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)を飲んでも、ウイルス検査の精度が変わることはありません。
熱が高くて移動がつらい場合や、夜間で受診まで時間がある場合は、市販薬で一時的に症状を和らげてからご来院ください。
受診の際に「何を・いつ頃飲んだか」をお知らせください。
Q3. 熱は下がったのに喉の痛みやだるさが残っています。受診してもいいですか?
はい、熱が下がった後の症状でお困りの方もお気軽にご相談ください。
夏風邪(アデノウイルスやエンテロウイルスなど)や新型コロナウイルス、インフルエンザは、熱が下がった後も喉の激しい痛みやしつこい咳、強い倦怠感が数日~数週間続く場合があります。その際は、呼吸器疾患が隠れている可能性がありますので受診を検討してください。
痛みを和らげるお薬や炎症を抑えるお薬も処方できますので、熱がなくても我慢せずにお気軽にご相談ください。